経理精算のシステム変更に伴い、グループ各社から寄せられる膨大な量の問い合わせが発生。 その一次対応としてAIチャットボット「LOOGUE FAQ」を導入。100時間/月を費やしていた問い合わせ対応の業務が大幅に減少。

ヤマハ発動機ビズパートナー株式会社
人事業務部 人事システム課 神崎 哲 氏 経理業務部 主計税務課 本夛 奈穂子 氏

経理精算のシステム刷新によって問い合わせ対応に費やす時間が急増

グループ企業などが人事や経理などの間接部門を共有するシェアードサービス。 ヤマハ発動機ビズパートナーは、ヤマハ発動機グループにおけるシェアードサービスとして、人事・給与、人材派遣、社員教育、経理・財務、福利厚生、不動産売買・仲介など、多種多様な業務を請け負っています。
同社では、主に出張関係の経費精算用に使用していたパッケージソフトを2019年11月に刷新。

現場の負荷軽減策としてチャットボットの利用を検討

操作方法やインターフェース画面が変わったこともあり、同社にはグループ各社からの問い合わせが殺到。その対応で業務に大幅な支障が発生してしまいました。 人事業務部 人事システム課 神崎氏によると、最盛期には問い合わせ対応だけで100時間/月を超えていました。
同社に寄せられる問い合わせの大半は内容が重複するものがほとんどで、別のグループ会社から寄せられる同じ質問に対して同じ回答を繰り返す、そんな非効率的な現場の状況を見た神崎氏は「これは人力で行う業務ではない」と判断。 特に多く寄せられる問い合わせについて、「質問を入力すれば自動的に回答を返すチャットボット」を利用した現場の負荷軽減策を検討することになりました。
「チャットボットの存在は以前から知っていました。世の中で普通に利用されているものがあって、それで業務効率化が図れるのなら利用しない手はありません」(神崎氏)。

選択のポイントは使い勝手

チャットボットについての情報収集を行った結果、神崎氏は5社のソリューションに絞りこみ、各社に対してヒアリングを実施。 そして、最終的に選ばれたソリューションが、ARアドバンストテクノロジ株式会社(ARI)が提供するAIチャットボット「LOOGUE FAQ」でした。 ちなみに、コロナ禍の影響もあり、ヒアリングから提案までのステップはすべてオンラインで実施されました。
選択の際に、神崎氏らが特に重視した点が「利用する側と管理する側の使い勝手」です。
「使う側の使い勝手が悪ければ問い合わせは減りません。管理する側の使い勝手が悪ければ業務効率化にはなりません。 ですから、ここは特に重視しました」と神崎氏は語ります。

最後の決断は直感に従って

最終候補には「LOOGUE FAQ」も含めて2つのソリューションが残りました。 神崎氏によると、「正直なところ、どちらも甲乙付けがたかった」とのことですが、最終的には「自分の直感に従って」、「LOOGUE FAQ」を選択したとのことです。
一方、神崎氏とともにチャットボットの選択に関わった本夛氏は判断した基準として「人」を挙げました。 「確かに、製品そのものの甲乙は付けがたかったのですが、ARIの木村さんの丁寧でわかりやすい対応に、すごく安心感を覚えていまして、そこは多少なりとも判断に影響はあったと感じています」とのことです。

導入後1カ月で電話による問い合わせ件数が1件/日以下に減少

2020年11月に「LOOGUE FAQ」の導入が決定。その後、定義づけや少人数によるトライアルを経て、2021年5月より本格的な運用が開始されました。
ちなみに、ユーザーが「LOOGUE FAQ」を使用して問い合わせた件数は、導入した最初の週が約100件、1カ月間では約560件にのぼりました。 そして、そこから「LOOGUE FAQでは解決せず、直接電話で問い合わせするに至った」件数は「1日に1件あったかどうか」というレベルにまで減少したそうです。
「もちろん、コロナ禍の影響で交通費精算の件数自体が減ったこともあるので単純な比較はできません。ですが、そうであったとしても、ここまで減るとは想像していませんでした」(神崎氏)。
現在は、本夛氏を中心に、週1度のペースでQ&Aのメンテナンスを実施しているとのこと。「問い合わせで未解決になったケースが少ないので、もう少し使い慣れてきたら月1回くらいのペースにまで減らせると考えています」(本夛氏)。

将来的には知識を蓄積して属人化対策にも活用

「LOOGUE FAQ」を導入してから1カ月の時点では、問い合わせをするユーザー側からも「苦情や不満の声」はまったく聞こえず、「少なくとも現時点では大きなトラブルも発生していない」とのことです。
「なにぶん初めてのことなのでわからない部分もありますが、そんな時は木村さんに伺えば大抵のことは解決するので、安心しています」(本夛氏)。
「LOOGUE FAQ」の導入によって、チャットボットの可能性を実感した神崎氏は、今後の展開としてチャットボットを用いた「知識の共有」を検討したいと語ります。
「例えば、業務に関するノウハウをチャットボットに入れて、それを社内で共有できれば、業務の属人化が防げるのではないかと考えています。チャットボットという技術は、これからも進化発展していくものだと思っています。 将来的には総務や経理以外の分野への活用も期待できることでしょう。ただ、私たちはその分野の専門家ではないので、なかなか情報が入ってきません。 ですから、今後もARIさんには情報のご提供と新たなご提案を期待しています」

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